成長戦略・今後の展開
●バイオマス由来の新素材として期待されているセルロースナノファイバー(CNF)を主に提供します。
●産官学機関と連携しながらCNFの特徴や利活用事例を紹介し、新たな環境配慮型製品の用途開発を推進しています。
●各種ナノ素材・ナノ分散技術を駆使し、多様な用途に開発提案を推進しています。
●当社は各事業の枠を超えて連携し、環境に配慮した製品を幅広い分野に提供できるよう取り組みを強化しています。
ナノセルロース/セルロース、
キチンナノファイバー
世界最先端のバイオマス原料として注目されており、鋼鉄の5分の1の軽さで5倍以上の強度を有する次世代素材CNF(セルロースナノファイバー)は、軽量・高強度・高いガスバリア性といった特徴を有し、幅広い用途への応用が期待される素材です。
当社は、CNFを活用した新たな環境配慮型製品の開発に寄与し、脱炭素・循環型社会の実現に向けて貢献できるよう取り組んでおり、社会実装(産業化)早期実現を目標としております。
木材やカニ殻、甜菜・サトウキビ由来の砂糖などのさまざまな天然素材からナノファイバーは作られます。
主な取り扱い商品
- CNF(セルロースナノファイバー)
- MFC(ミクロフィブリル化セルロース)
- CNC(セルロースナノクリスタル)
- NC(ナノセルロース)
- BC(バクテリアセルロース)
- キチンナノファイバー
- 結晶セルロース など
ナノ素材・ナノ分散技術
各種ナノ素材・ナノ分散技術を活用し、さまざまな用途に向けて開発提案を行っています。
多岐にわたる業界・製品における活用と、多様な特性が期待できます。
主な取り扱い商品
- CNT(カーボンナノチューブ)
- シリカ/中空シリカ
- アルミナ
- 酸化チタン
- 酸化ジルコニウム
- チタン酸バリウム
- ATO など
活用用途・特性
●活用が期待できる業界・製品
自動車、エレクトロニクス、プラスチック、機能性フィルム、電池、医療、食品、化粧品、塗料、ゴム、土木・建築、農業など。
●期待できる特性
軽量、高強度性、高弾性率、低熱膨張、高熱伝導性/電気絶縁性、ガスバリア性、透明性、表面平滑性、フレキシブル性、触媒担持力、多孔質化、創傷治癒、皮膚炎緩和、育毛・発毛、抗菌、細胞活性化、細胞培養培地、生体適合材料、保水性、保湿性、チキソトロピー性、増粘性、分散安定性、ゴム補強、接着強度向上、断熱、吸音、吸着、植物生長促進免疫アップ、高屈折率、低屈折率、低誘電率、反射防止、透明導電性、帯電防止、ハードコート、熱遮蔽性、電波ノイズ吸収材、ミリ波領域の電波吸収体、曲げ強度、弾性率向上、接着強度、剥離強度向上
など。
Sustainable Development Goals (SDGs)
SDGsは、社会・経済・環境面における「持続可能な開発」を目指す国際社会共通の目標です。
2015年に国連総会で採択され、2030年までの実現を目指す17の目標と169項目のターゲットが盛り込まれています。
三木産業は、SDGsを、将来の世代により良い地球を残そうとする政府・民間・市民社会にとってのサステナビリティの重要な国際目標・課題と考え、環境・社会課題の解決に貢献するために4つの環境・社会マテリアリティを特定し、SDGsの達成に貢献することを目指しています。
CNFはその多くの目標達成に貢献し、特に次の3つとの関連が重要です。
目標9.産業と技術革新の基盤をつくろう
CNFそのものは新しい素材ではあるものの、その原料は古くから存在しています。それがここまで多種多様な分野に応用可能となったのは、ナノテクノロジーの進歩によるものです。CNFを基幹とする新しい産業を興すためには、実用化に向けた課題を解決する技術の更なる発展が不可欠になります。
目標13.気候変動に具体的な対策を
気候変動を引き起こす地球温暖化は、CO2の排出と大きく関連してきます。その原因の一つが、石油由来の製品の廃棄によるものであることも知られています。CNFは石油由来製品の代わりとなるだけでなく、植物として育つ過程でCO2も吸収しています。CNFや天然由来素材の普及は気候変動対策の面でも、すでに待ったなしの状況にあるといえるでしょう。
目標15.陸の豊かさも守ろう
SDGsの目標15に掲げられているすべてのターゲットは、森林環境と密接に関わってきます。